今でも増え続ける闇民泊。
なぜ、特区民泊でもなく、簡易宿所でもなく、いわゆる闇民泊を始める方が、今でも多いのか?
そして、そういった物件を、いかにも収益シュミレーション通り来年以降も稼げるかのように、売り続ける不動産屋がいるのか?
なぜ、今から闇民泊を始めるのか、闇民泊物件を売り続けるのか。
本当に不思議です。
住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)が、
来年早々に施行されることが決まっているのになぜ??
民泊新法の詳細な説明は、ここでは省略しますが、
民泊を営む家主は、都道府県への届け出が義務付けられ、
宿泊日数が180日を上限に制限されます。
この180日ですが、各自治体には権限が与えられていて、
180日を下回る日数制限をさらに課すこともできます。
民泊に消極的な自治体であれば、さらなる制限を課すことも充分考えられます。
仮に、宿泊日数が180日とした場合、稼働率が50%になります。
物件を借りて、転貸する民泊では、どう考えても、利益がでません。
ビジネスとして成り立ちません。
仮に家賃の1/10で1泊の料金を設定した場合、10日稼働で家賃分を、
そして初期投資、光熱費、通信費、代行手数料等考慮すると、
20日の稼働で、ようやくトントン 、
利益を得るにはさらに稼働率を上げないと厳しいです。
転貸で民泊をやるのは、難しいでしょうね。
徐々に撤退件数は増えているようですが、
来年以降は、もっと増えるはずであり、民泊撤退が、相次ぐと思います。
おそらく、闇民泊の半数、いや80%以上は、撤退すると思います。
それでも闇民泊を続けるのは、例えば中国の投資家。
彼らは、日本の規制が及ばない海外のサイトで
宿泊予約を取ればいいと平然と言います。
取締が強化されるのは、むしろビジネスチャンスと捉えているようです。
そういった方々の闇民泊は、今後も残るかもしれませんね。
でも多くの日本の闇民泊をされている方は、撤退を余儀なくされるはずです。
これまでの政府の対応を見て、おそらく今回も大丈夫・・
何の根拠もなく考えられている方も多いのでは?
民泊新法を、一度、よく勉強してみてください。
今回の民泊新法は・・これまでと明らかに異なることがわかると思います。
民泊運営者、あなたは、住宅宿泊事業者として、道府県知事(住宅宿泊事業の事務処理を希望する保健所設置市又は特別区においてはその長)へ届出をする必要があります。
衛生管理や苦情への対応、宿泊者名簿の作成なども義務化され、
違反者には都道府県が業務停止や事業廃止を命じることができます。
さらには、罰金や懲役の罰則もあります。
闇民泊のほとんどは、家主が民泊物件に住んでいない場合なので、
管理業者に委託する義務があります。
その管理業者、代行会社は、住宅宿泊管理業者として、
国土交通大臣の登録が必要とされ、
さらにAirbnbは、住宅宿泊仲介業者としてを
観光庁長官の登録を受ける必要があります。
代行会社もAirbnbも、闇民泊を扱うことは、民泊新法が施行された後は、できなくなります。
なぜなら、その事実が明らかになれば、登録を抹消されたり、業務停止処分を受けたり、
以後、業務を行うことができなくなります。
登録せず業務を行った場合、罰則が定められていて、
例えば代行会社であれば、1年以下の懲役若しくは100万円以下
の罰金に処せられますし、Airbnbも、100万円以下の罰金に処せられます。
こういった状況下で、闇民泊を、
来年以降も続けることができると・・
なぜ考えられるのか、本当に不思議です。
特区民泊でも、簡易宿所でもない、全ての闇民泊は、
180日ルールが課せられます。
先程もお話しした通り、転貸スキームの民泊では、
利益はでませんよね。。
ただ・・ここで断言します。
工夫と努力次第で、180日ルールが適用されても利益を出す方法があります。
180日以外の半年を、マンスリー、ウィークリー等、
民泊以外で貸し出せばと簡単に言う方もしれませんが、
私は、うまく行かないと思います。
仮に、タイミングよく借主が見つかり、
転貸したとしても、利益がほとんんど期待できません。
実際にシュミレーションしてみればわかります。
私が、ぜひトライしてみたい方法があります。
ポイントは、1日あたりの宿泊料金を、
どこまで引き上げることができるかです。
計算では、宿泊料金を2倍にすれば、
宿泊日数は半分でいいわけです。
簡単な計算なので、わかりますよね。
では、具体的にどうしたら、いいのか?
建物の規模、場所を工夫することで、充分いけると考えています。
確実に言えるのは、賃料が高い東京では無理です。
具体的にこの場所で、どのような建物であれば、
いけるというアイデアはありますが・・
自らトライし、実証できたら、ぜひご紹介したいと思います。
最後に、注意点です。
私もある代行会社の方から、民泊新法の抜け道はいくらでもあると・・
物件の運営者の名義やアカウントを工夫することでとか・・
ブラックな方法を言われたことがありますが・・
慎重に判断しないと、とんでもない損害を被ることも。
民泊をこれからやられる方、もしくは既に参入されている方、
皆さん、民泊新法をよく、勉強されるべきです。
不動産業者や代行会社の方の言うことを100%信用するのは、本当に危険ですよ。