簡易宿所には、戸建てが向いていると前回お話しました。
では・・マンションの1室で簡易宿所を経営するのは、無理なのでしょうか?
結論から言います。
残念ですが・・
難しいです。
理由はいくつかありますが、例えば消防法上の規制です。
宿泊施設の簡易宿所には、共同住宅と 分類されるマンションと異なる消防法上の規制があります。
その規制を、マンションの1室だけでクリアするのであれば問題ないのですが、それだけではダメなんです。
マンションの建物全体でクリアする必要があります。
居住用スペースでも、消防法で要求される過剰な設備を備える必要が。
居住用スペースのオーナーさんとしては、簡易宿所をやるわけではないので、そんな過剰な設備は不要。
当然、誰もそのコストを負担したがらないですよね。
つまり、現実的には対応が難しいということです。
さらにマンションの賃貸借契約や管理規約の問題もあります。
おそらく賃貸であれば、転貸禁止。
分譲マンションであれば部屋の用途は住居に限定されています。
ここで簡易宿所の同意を得るのは、難しいでしょうね。
こう言った理由で、マンションの1室で簡易宿所をやるのは、極めて難しいということです。
ただ・・
共同住宅でも、ケースによっては、マンションの1室タイプの部屋で、簡易宿所が取れるようです。
なんと東京23区内で最も厳しいと言われる渋谷区ですが・・
保健所と粘り強く交渉した結果、
マンションタイプの部屋で簡易宿所の許可がおりたという事例があります。
当時、結構、話題になったので、あなたもご存知では?
ちなみに、この簡易宿所は、ワンオーナーの小規模アパートの1室なので、先ほどお話した問題は生じないです。
次回この渋谷区の事例をご紹介します。
20㎡もない狭いスペースで、簡易宿所の許可を取ったというのは本当にすごいです。