民泊と消防法の関係について解説します。〜簡易宿所営業の要件(2)

前回の記事で、旅行業法と建築基準法の要件について説明しました。

まだ読まれていない方は、まず、こちらの記事を。

今回は、民泊と消防法の関係についてです。

ここも民泊をされる方にとっては、極めて重要なことです。

まず明確に言えることは、民泊だからという理由で、

消防法上の規制が緩和されることはありません。

そもそも人命に関係することですからね。

特別扱いはありません。

民泊もホテル・旅館と同じ消防設備基準で扱われます。

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具体的にどのような規制があるのか説明していきます。

ここで一つ注意点があります。

戸建住宅とマンションでは、全く規制内容は異なるということです。

建物の構造が違うので当然ですね。

ここでは、多くの方が関係するであろう共同住宅、

マンションについて説明します。

ちなみに戸建住宅の場合はこちらの記事を。

少し、複雑でわかりずらいです。

延べ面積、民泊で使用する部屋の割合によって要件の内容が変わってきます。

 

 

まず、消火器

こちらは、床面積が150㎡以上の場合という基準があるので、ほとんどのケースは、ここは関係ないですね。

次に、誘導灯

ここは全ての施設で必要となりますので、注意が必要です。

ただし、避難口までの歩行距離や視認性等の一定の条件を満たせば設置は不要となる場合もあるようです。

本当に奥が深いです。

そして3つ目が、自動火災報知器

ここが最重要チェックポイントです。

詳細に説明します。

元々は、自動火災報知器の設置義務は、300㎡以上の場合に限定されていましたが、消防法が改正され、300㎡未満も設置しなければならなくなり事態が複雑に。

それでは、場合分けして解説します。

1)建物全体の延べ面積が500㎡以上の場合

もともと延べ面積が500㎡以上の共同住宅には設置義務があるため、新たな規制はかかりません。

要するに、既に設置されているはずなので、自動火災報知器の対応は不要ということです。

2)建物全体の延べ面積が300㎡以上、500㎡未満で民泊部分が1割を超える場合

このケースが最悪です。

なぜなら、建物全体に自動火災報知設備の設置が必要になるからです。

共同住宅の民泊とは全く関係のない部屋にも導入する必要があるということです。

こういった物件は、絶対に選んではいきません。

3)建物全体の延べ面積が300㎡未満で民泊部分が1割以下の場合

この場合は、 民泊部分のみ自動火災報知設備の設置が必要になります。

ただ、300㎡未満の場合は設置すべき自動火災報知器は「特定小規模施設用自動火災報知器」と呼ばれる簡易的なものでよく、配線不要の無線式のものもあるので設置コストの削減が可能です。

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共同住宅における消防法の規制 → 関連記事はこちら 

民泊に参入される方への結論です。

ズバリ!

コストを抑える意味でできれば1)を、それがダメでも3)のケースに該当する物件を選びましょうね。

しかし・・民泊で設置する必要のある自動火災報知器とは、いったいどんな物で、コストがどれくらいかかるのか??

ここは要研究ですね。

いずれにしても、民泊に参入される方は、ご自分の物件がどういう状況なのか、よ〜く確認しましょう。

いい加減に進めると、思わぬ出費がかかったり、最悪、許可がおりないこともあり得るので、ご注意ください。

なお、防災物品ですが、カーテンやじゅうたんなどは防炎表示がされているものが必要になるので、念のため。

長くなりましたが、今回は以上です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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